お子様の保育園や幼稚園を決める際、その園ごとに取り入れている教育法や特色をチェックされるかと思います。
そのなかでも近年よく耳にするのがモンテッソーリ教育です。
私が実際にモンテッソーリ教育を受けさせた経験から感じたモンテッソーリ教育の特徴とデメリット、モンテッソーリ教育を受けていた有名人とその後についてご紹介します。
モンテッソーリ教育とは?簡単に説明!
現在日本では幼稚園や保育園などで広く取り入れられているため、
“幼児教育“というイメージを持たれる方が多いと思います。
実際は、20世紀初頭にイタリアの医師、マリア・モンテッソーリによって考案された、
知的障害者や貧困家庭の子どもたちを対象とした教育法から発展してきました。
「子どもは自らを成長させる力を持っている」ということを前提に、
“おしごと“を通して自立性や積極性を持って、
他人を思いやる子どもに成長させることを目的としています。
赤ちゃんって何も教えていないのにいつの間にか
寝返りが出来るようになり、お座りをし、立って歩けるようになりますよね。
成長してくると、自分で靴を履きたがり、お手伝いをしたがるようになります。
それが「自らを成長させる力」ということです。
子どもに任せると時間がかかってしまうので、
ついつい親が先回りしてしまう・・・ということもしばしば。
しかし子どもが助けを求めてくるまでそっと見守ること。
それがモンテッソーリ教育の基本です。
モンテッソーリ教育を受けさせた経験から感じたデメリット
モンテッソーリ教育のメリットはよく聞きますが、デメリットはあるのでしょうか?
私が実際にモンテッソーリ教育を受けさせた経験から感じたデメリットを
モンテッソーリ教育の特徴とともお話しします。
1.活発で体を動かす子には物足りない?
独自の教具が用意され、子どもたちは自分がしたいおしごとに自由に取り組みます。
基本的には一人で黙々とこなしていくため、集中力が養われます。
いつも賑やかな教室も、この時間はとても静かになります。
そのため、活発でお外遊びが大好きな子にとっては少々物足りなく感じるかもしれません。
実際に保育参観でおしごと中の子どもたちを見学した際、
とても集中して取り組んでいる子達がいる中、落ち着きなくうろうろと歩き回っている子もいました。
といっても1日中おしごとをしているわけではなく、
私の子どもが通っている保育園では登園後1~2時間はおしごとをし、
その後お外遊びで体を思いっきり動かす、というふうにメリハリのあるカリキュラムになっています。
2.子供らしさがなくなってしまう?
おしごとを行う上で「子どもはできないのではなく、やり方を知らないだけ」という考え方があります。
正しい方法を正確に伝えてあげることで、子どもたちは日常生活の動作を真似て行います。
窓ふきやゴミ捨て、雑巾がけなどの掃除や観葉植物の世話まで子どもたちで行います。
子どもらしさが損なわれるのではないかとの声も聞かれますが、
自分で考え、身の回りのことは自身で行うため、同年代の子たちと比べると少し大人びて見えるのかもしれませんね。
3.集団行動になじめない?
おしごとは一人で黙々とこなしていくため、他者と関わる機会が少なく、
人間関係を育むことが苦手な子になるのでは?との心配があります。
確かにおしごと中は個々の世界なので、集団生活に溶け込めるのか不安でした。
しかし数が限られている教具をお友達と順番待ちしたり、
おしごとで分からない所をお友達同士で教え合ったりする姿も見られました。
その他お給食や外遊びなど、おしごとの時間以外の生活の中でも集団行動を学べていけたら理想的ですね。
4.縦割りのクラス編成
モンテッソーリ教育は異年齢混合クラス、いわゆる縦割りのクラス編成で行います。
年下の子は年上の子の行動を見て学びます。
また、年上の子も年下の子のお世話をすることで、自立心や思いやりの心が育ちます。
我が子が通う園では、年少の子に年長(年中)の子が一人ずつ“お世話係“として付き、
身の回りの事や園でのことなどを教わります。
しかし、上の子は余裕がある時は下の子の相手をしてくれますが、
自分がやりたいことに意識がいっていると、なかなか下の子にかまっていられません。
我が子が園でおもらしをした時「お世話係の子がトイレに連れて行くのを忘れてしまっていたみたいで・・」と先生に言われ、
子どもがそこまでの役割を担っているのは大変だな、と感じたのを覚えています。
いくら4、5歳児は小さい子の面倒を見たがるといっても、
頻度や度合によっては負担になってしまうのかもしれませんね。
モンテッソーリ教育を受けていた有名人とその後
ここ最近では、将棋界の藤井聡太四段が話題になりました。
藤井四段は3歳からモンテッソーリ教育を取り入れた幼稚園に通っていたそうです。
幼い時に自分の興味があるおしごとに没頭していた結果、集中力や自信、思考力を培っていったのではないでしょうか。
その他にはGoogle創業者のラリー・ページとセルゲイ・ブリンや
Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグ、
バラク・オバマ前大統領など、沢山の著名人が幼少期に
モンテッソーリ教育を受けており、多大な功績をのこしています。
一概には言えませんが、幼い時に自分がやりたいことを安心して繰り返し行うことが出来た、という経験が大人になってからの人格形成に役立っているのではないでしょうか。
モンテッソーリ教育を受けさせた経験からまとめ
モンテッソーリ教育について、仕組みとデメリットについて見ていきました。
総じて言えることは、沢山の教育法があり、
一人一人にとって向き不向きがあるということではないでしょうか。
それぞれの特徴や違いを知り、お子様に最適な教育法を見つけましょう!